徒然と書くさ

若輩者による映画備忘録、雑記 ※映画の備忘録記事はネタバレに注意

【流行語】「日本死ね」について思うこと

 

【目次】

 

2016年の「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10に「保育園落ちた日本死ね」がランクインし、炎上していた。だいぶ今更な話題だが下書きがあったのでせっかくだから投稿する。

 

俺が知る限りいくつかのメディアがこの賛否についてアンケートを実施しており、どの回答をみても約7〜8割の人がこの言葉が選出されたことに否定的な立場といった様子だ。

 

大多数である否定側の意見を要約すると

  • そもそも流行ってない
  • 政治的思想が入っている
  • 死ねなどという言葉を選出すべきではない

 

それに対しての肯定側の言い分は、選考委員の一人である俵万智が批判・炎上を受けて弁明したこのツイート(以下参照)にだいたい集約されていると思う。

 

 

 

流行語とは?

 

「そもそも流行ってない」という意見はネット上でよく目にしたし、俺も本当にそう思う。

 

たしかに、現在アメリカに住んでいる俺でもネットのおかげでこの言葉自体は知っていた。

しかし、PPAPやポケモンGO(以下ポケGO)といった海外でも流行った言葉と比べるといくらなんでも同列視するには弱すぎる。しかも、これらを差し押さえて大賞に選ばれたのが「神ってる」だ。 

 

ポケGOに関しては多くの海外セレブたちがSNSにプレイを楽しんでいる様子を投稿したり、ハイウェイの電光掲示板にメッセージがでたり、死亡事故が起きたり・・・とそりゃあもう日本に限った話ではなく老若男女問わずの社会現象だった。

 

大賞の「神ってる」に関しては正直聞いたことすらなかった。アメリカ在住の周りの日本人の友人たちとこの話題になった時も、皆一様に神ってるとか知らないんだけどとぼやいていた。 

まあ「神ってる」に関しては俺と周りが知らなかっただけかもしれないのでなんとも言えないが。

 

流行ってなくてもいいらしい

【参考】

この賞は、1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの。  新語・流行語大賞

 

過去5年の大賞 2015年:「トリプルスリー」「爆買」
2014年:「ダメよ~ダメダメ」「集団的自衛権
2013年:「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」
2012年:「ワイルドだろぉ」
2011年:「なでしこジャパン
2010年:「ゲゲゲの」

 

HPを読むと辞書通りの「流行」以外の観点も選考基準になるのはわかるが、過去5年の大賞を振り返ってみると素直に流行したと感じられる言葉がほとんどだ。

 

これでは今回の「日本死ね」や「神ってる」に多くの人が違和感を覚え、選考になにかの意図や政治的思想の介入を疑ってしまうのも無理はないと思う。 ※「日本死ね」は大賞ではない

 

参考までに以下引用が2016年のノミネート 

年間大賞 神ってる

トップテン 聖地巡礼
トップテン トランプ現象
トップテン ゲス不倫
トップテン マイナス金利
トップテン 盛り土
トップテン 保育園落ちた日本死ね
トップテン ポケモンGO
トップテン (僕の)アモーレ
トップテン PPAP
選考委員特別賞 復興城主

 

 

保育園待機児童問題と匿名ブログ

  

www.nli-research.co.jp

 

待機児童の解消に向けて、政府の取り組みは当初の計画以上に進んでいる。また、政府は保育園の用地不足や保育士不足等の把握できている課題については着実に対処している印象も受ける。しかし、待機児童の状況は依然として都市部を中心に厳しい状況が続いている。

この大きな要因として、需要と供給の量・スピードが合致していないことがあげられる。 (同記事"おわりに"から抜粋)

 

保育園待機児童問題について詳しく書いてあるので興味がある方は是非一読を。

 

未だにこの問題には大きな課題が山積みであることは事実であり間違いないが、この問題は他の様々な問題とも密接に関係しているため複雑で根本的な解決というのはなかなか難しいと思う。別に政府が全く仕事をしていないわけではない。

  

そして、全国的にみれば16万人の空きがあるというではないか。

地域別待機児童数~7割は都市部に集中、全国では約16万人の空き (同記事から抜粋)

 

子を持つ親でもない俺が実際大変な思いをしている親御さんたちに対して我慢しろなどと言いたいわけではない。少なくとも、現状の保育園問題に「日本死ね」と発言するのは批判の対象になるべきではないところまで網羅されてしまっていて不適切だと思っているだけだ。匿名ブログへの愚痴程度で流されるべきであって、「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンス」(公式HP) の観点を考慮しても流行語のトップ10には値しない。軽妙に世相を衝けていないからだ。

選考委員たちには軽妙という言葉の意味を辞書で引いてみてもらいたい。

 

こんな無名匿名ブログの戯言を現職の国会議員 (山尾志桜里) が取り上げ笑顔で授賞式に出席していたのだから、繰り返しになるが、多くの人が違和感を覚え選考になにかの意図や政治的思想の介入を疑ってしまうのも無理はないと思う。

 

そもそもこの匿名ブログの管理人がこの山尾議員と裏で繋がってたのではないかとか山尾議員の自演ではと懐疑的人もいる。 

 

 【参考】 

保育園落ちた日本死ねブログ推移

■2016年2月15日(月) 17時17分
はてな匿名ダイアリー」に
「保育園落ちた 日本○ね!!!」が投稿される。
■2月17日(水)
NPO法人「フローレンス」代表理事の駒崎弘樹
自身のブログにて関連記事を配信。
(時間は書かれていない)
■2月17日(水)9時38分
駒崎記事、「yahoo.記事」に「9時38分配信」とあり。
■2月17日(水)10時22分
駒崎記事、「yahooニュース」に記事掲載される。
■2月17日(水)14時03分
朝日新聞デジタル編集部記者、丹治吉順が早々と
駒崎の記事をツイート。
■2月17日(水)14時27分
BIGLOBEニュースに記事掲載される
■2月17日(水)15時09分
津田大介が駒崎の記事をツイート。
■2月17日(水)17時00分
東京都議会議員 音喜多駿がTBS「NEWS23」の取材を
「先ほど」受けたと明かす。
■2月17日(水)22時55分
TBS「NEWS23」開始。
番組内で報道される。
■2月17日(水)23時33分
古市憲寿が関連ツイート。
■2月18日(木)13時33分
保育園落ちた@hoikuenochitaのアカウントにて
突如ツイッターが始まる。
■2月18日(木)14時12分
駒崎弘樹が関連ツイート。

以降「保育園落ちた」@hoikuenochitaと駒崎のツイートのやり取り続く。


改行の語尾に必ず「。」を付ける独特の作文  

no title

引用元:okutta.blog.jp 

 

 

一時期話題になったのはこの言葉が強烈でそれを国会議員が取り上げたからであって、別に多くの共感を呼んだわけではないだろう。

というか山尾議員はガソリン代問題どうなってんのか説明してくれ。

 

 

そして、発端となった匿名ブログにはこんなものもある。(下記引用参照)

保育園増やせないなら児童手当20万にしろよ。 保育園も増やせないし児童手当も数千円しか払えないけど少子化なんとかしたいんだよねーってそんなムシのいい話あるかよボケ。 引用:はてな匿名ダイアリー

 

数千円しか児童手当がもらえないというのは所得制限世帯 (所得が約960万円以上) に該当するそうだ。

あーこの匿名さんは墓穴を掘ってしまった。こんなにお金があるならベビーシッターでも雇えばいいのに。

後々このことにツッコミが入り、一万数千円の間違いだったとTwitter上で詫びて訂正 (ただの所得低いアピール) しているが、日本死ねと言うほど切羽詰まっている人が大切な児童手当金を間違えるものなのかと俺の中ではますます疑惑が深まる。

 

ちなみに、上で画像としてチラッと登場したがブログ管理人の彼女?彼?は「保育園落ちた人」としてTwitterに生息している。

 

 

 

モラル

 

この件で否定的な立場の人・怒っている人の多くはモラル的に許せないからというのが一番大きいのではないか?

要は、今まで俺が長々と書いてきたようなことはどうであれとにかく「日本死ね」などという言葉が選出されるべきでないということだ。これには部分的に賛成する。

語弊がないように言っておくと、今回の件に関しては俺も「日本死ね」を使うべきではないし、間違っていると思っている否定的な立場だ。

品がないし、とても汚い言葉である上に一般的な感覚を持った多くの日本人にとって不快な流行語だろう。神社への落書きが相次いだり、数は少ないとは言え「日本」という姓を持つ人たちへの悪影響も懸念されているようだ。

 

しかし、この言葉が本当に流行り「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンス」となってしまった時はモラルなんて気にしてられないだろう。

この言葉が本当に流行るということは少なくとも国民の過半数が日本に死んでほしいと思うくらいの不満や憎悪があり、それを恥ずかしげもなく口にできる日本社会になってしまった状況ということだ。

あくまで「もしも」の話であってどんな状況だよと自分でもツッコミを入れたくなるが、この状況下でもし「日本死ね」が流行語トップ10にランクインしても「モラル」や「言霊」云々を語る気に俺はなれないとだけ言っておきたい。

 

今回は、全くそんな状況でもないのにこの言葉が選出されてしまった。

 

 

ユーキャンの対応

 

一連の騒動を受けて、協賛であるユーキャンがHPにて応答した。

 

2016.12.16
ユーキャン新語・流行語大賞についてのお知らせ
 
株式会社ユーキャンは、「すべての人に知る、学ぶ喜びを提供することで、社会・文化に役立ちたい」という理念のもと、2003年より新語・流行語大賞に協賛を開始しました。
協賛という立場である弊社は、審査員の選定やワードに関して意見を申し上げる立場ではございません。
一方で、今回のワードに関して、一部報道やネット上でも意見が交わされていることは認識しております。弊社に対しても、様々なご意見を頂いております。
弊社はこれまでお客様とのコミュニケーションを大切にしてきました。その気持ちは今後も変わりません。みなさまからの貴重なご意見、お言葉、お気持ちを受け止めさせて頂き、今後のユーキャンのコミュニケーションにも生かし、精進して参ります。

株式会社 ユーキャン

 引用元:ユーキャン新語・流行語大賞についてのお知らせ【ユーキャン】

 

なんとも当たり障りのない答え。これだけ影響力を持ち、世論を敵に回したのだから協賛だろうがなんだろうが素直に責任の一端があることを認めて、謝罪くらいしたほうが企業のイメージとしては良かったんじゃないのか。

 

選考委員たちは誰が選んでるんだ?

そのへん、ユーキャンも多少は関わってるんじゃなくて?

 

 

そしてたまたまみつけたこの記事、すごく腹が立った。しかも鳥越。笑

 

www.j-cast.com

 

こんなしょうもない内輪の事情で決まってんのかよ。

 

 

おわりに

 

人間が審査するもの全てに共通して言えることだが、審査する側の主観や価値観で一方的に評価される新語・流行語大賞は審査委員側が都合よくいくらでも言い訳・言い逃れができるプロパガンダの温床になっていると思う。 (大袈裟)

 

毎年選考結果に少なからず物議を醸しているのだから投票式にするのも一案では?

 

 

 

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    引用元:getnews.jp