【映画】ガールズ&パンツァー 劇場版
解説・あらすじ
華道や茶道と同様に戦車を駆使する「戦車道」が存在する世界で、戦車道の大会を目指し邁進する女子高生を描いたテレビアニメの劇場版。
戦車道全国高校生大会で頂点へ上り詰めた大洗女子学園は、他校との混成チーム同士によるエキシビジョンマッチを地元で開催。各校の女子高生選手たちは戦いを通じて友情を育んでいた。
そんな折、大洗女子学園生徒会長の角谷杏が役人から呼び出され非情な宣告をされる。それは、全国制覇によって流れたはずの学園廃校の話だった。学園存続をかけ、今回は大学選抜という強大な相手に立ち向かう。
改変元:シネマトゥデイ
通称ガルパン。
Yahoo!での評価が現時点で4.56点 (5,541件)
最高評価が5点ね。凄すぎて笑うしかない。
それもそのはず、最近の日本アニメの王道とも言える学園・女子高生要素に戦車というギャップ、アクセントを加えられたら日本男児にとってはたまったもんじゃないのだろう。
個人的には、いわゆる萌え要素がもっと薄くても良かったけど。
(通の人からすると、戦車や史実に関して実は細部までかなりこだわって作られているのは知っている)
最近のアニメって上記したようなテンプレ・王道設定に頼りすぎてない?
みんな大好きツンデレキャラが一人出てくるぶんには構わないんだけど、脇までありがちなキャラ設定で固められると、5人前後で編成されていてそれぞれにお決まりのカラーがある戦隊ヒーローを観ている気分になる。
特撮ヒーロー 学園アニメ
例えて言うならこんな感じ?まあけいおん!に関してはまだ観たことないんだけど。
アンツィオ高校(イタリア)と知波単学園(日本)の描写(いじり)がツボ。
ドイツ(黒森峰女学園)はいつもかっこよく描かれるよな〜笑
【映画】ミリオンダラー・ベイビー【Million Dollar Baby】
ロサンゼルスの寂れたボクシングジムの門を叩いた田舎育ちのマギー。ジムのオーナー兼トレーナーのフランキーは彼女を拒んでいたが、彼女の真剣さに打たれ、彼女のトレーナーとなる。お互いに父娘の関係をなくしている2人は、激しいトレーニングの中で人間的に歩み寄っていく。アカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞の主要4部門を受賞した話題作。
感想(ネタバレ注意)
頑固な師匠フランキー(イーストウッド)と弟子の田舎娘が、ボクシングで一旗揚げるサクセスストーリーかと思ったら急展開が待ち受けていた。
タイトル戦で、相手の反則により一生寝たきり、片足切断という思い障害を負ってしまうマギー。サクセスストーリーを予感させる展開だっただけにギャップで余計に残酷だった。
そして生まれる「尊厳死」の選択。
劇中では、フランキーがマギーを「殺す」選択をするのだが、アメリカではだいぶ論争になったらしい。
キーワードは自殺幇助や尊厳死。
俺がグダグダ説明するより、詳しくはWikiを読んでもらったほうがわかりやすい。(記述が変わっていなければ)
そして、現実のアメリカ(の一部)では、マギーのように本人の意識がハッキリとしている場合でも医療的(法的)に尊厳死の選択が出来るそうだ。知らなかった。
現時点で尊厳死が認められているのは、ヨーロッパの一部の国だけだと思っていたから素直にへーそうだったんだと思ったね。
だから本作の描写はあくまで映画的演出なんだろうね。
ちなみに、気になって軽くググってみたが日本はグレーな感じ。
アカデミー賞の主要4部門を受賞し、世間の評価も高いわけだが俺にはそこまでだった。
・ボクシングが上達していく過程を端折りすぎ。ボクシングが本題ではないのと、尺の問題もあるとは言え、マギーのセンスや才能だけで片付けられると感情移入しにくい。
・ナレーションが要らない。内容が内容だけに説教くさい。
・エンディングが微妙。視聴者に委ねすぎな印象。フランキーの「その後」は、マギーがどうなるかという行方と同じくらい気になるところ。
どんな結末であれ、フランキーのその後を明確に描写したところで、議論の余地がなくなるわけではない。むしろ、自殺幇助をしたフランキーの行く末、責任の取り方まで描いた方が視聴者が考えさせられる余地は広がると思う。
※自殺幇助という言葉を使っているのは、劇中ではあくまで犯罪行為にあたることだったから。合法下で身内の尊厳死を受け入れることに対しては自殺幇助だとは思わない。
とまあこんなところ。
厳格なカトリックが多いアイリッシュ系であるフランキーとマギーの二人が、神父(キリスト教)の言葉を結果的に無視・否定する行動をした皮肉や、タイトル戦の相手がイギリス出身などといった細かめな設定が見受けられたが、映画としての深みに特別貢献しているとは思えなかった。
議論を呼んだ劇中での「尊厳死」について俺の意見をちょっと言わせてもらうと、倫理的な観点からの批判はナンセンスだと思う。
あからさまなプロパガンダや差別的なシーンではない以上、表現の自由だろうと。
これが美化につながるなら、アクション映画やギャング映画の類も、見方によっては犯罪を美化していて悪影響を与えかねないからダメじゃない?笑
とは言え、民族・宗教的な部分やボクシングを、「尊厳死」という難しいトピックと上手く結びつけて扱っていると思う。
最近観た同じイーストウッドの作品で言うと、「グラン・トリノ」の方が良かった。